一般歯科
歯の構造
歯は歯冠と歯根からなります。
歯冠は、歯肉(歯ぐき)から出た部分。
歯根は、歯肉の中で骨の中に埋まっています。
エナメル質
歯冠部の表面の最も硬い部分です。
象牙質
歯の形をつくっており、歯冠部から歯根部まで歯の中心をなします。
セメント質
歯根部の象牙質をおおって、顎の骨(歯槽骨)とくっつく役目をしています。
歯髄
歯の中(中心部)には一般に神経と言われている歯髄があります。
この中には、血管、リンパ管、神経線維などがあって、歯に栄養を与えている大切な役目をしています。
歯肉(歯ぐき)
歯冠の下のピンク色をした粘膜を歯肉といい、歯を支えている骨(歯槽骨)を被って保護する役目をしています。
歯根膜
歯根と歯槽骨(歯を支える骨)の間にある薄い膜のことで、歯根と骨をつなぐ役目をしています。
一般に歯が浮く、噛んで痛いという病状は、この歯根膜が炎症を起こしている場合が多いのです。
歯槽骨
歯を支える顎の骨のことを言います。
歯肉が炎症を起こして化膿してくると、この歯槽骨が溶けていきます。
それがいわゆる歯槽膿漏(しそうのうろう)です。
虫歯ができる原因と進行
物を食べた後食べかすを数分後(3分くらい)から、虫歯のバイ菌が腐らせてすっぱい酸にし、数分(30分位)の間にこの酸が歯を溶かして虫歯にしているのです。
毎日の歯磨きだけでは虫歯は予防できません。
歯磨きをしているつもりでも、虫歯ができるのはなぜなのでしょうか。
エナメル質(歯の表面)の虫歯=C1
エナメル質は知覚がなく、ほとんど自覚症状がないので、つい放っておきがちです。しかし、この程度の時に治療しておけば痛みもなく、簡単です。初期の虫歯はエナメル質のみぞの中にできます。
象牙質(神経に近い部分)虫歯=C2
虫歯がエナメル質を越えて像画質に広がると、冷たいものや、甘いものがしみます。このころまでは治療もわりと早くすみます。虫歯が神経(歯髄)まで達する前に治療を受けてください。
神経(歯髄)まで進んだ虫歯=C3
たえず激痛に悩まされます。歯髄(神経)がおかされているので、歯髄をとってしまいます。治療に時間がかかります。神経(歯髄)を侵す程の虫歯になると歯冠はほとんど壊されて腐っています。そのために長い時間をかけて治療をし、冠をかぶせなければなりません。
歯根まで進んだ虫歯=C4
歯の先が化膿して、歯根膜炎を併発していれば、噛んだときに痛く根の先にウミの袋ができていることも多いです。抜歯をすることもあり、治療は困難となります。 神経の孔を通して顎の骨に最近が感染しますと顔が大きく腫れて骨膜炎を起こすことがあります。
虫歯になる仕組み
口の中にある虫歯菌が歯垢や歯石などの糖分を栄養としながら、酸を出すことで歯を溶かして虫歯になります。
実は、食べたり飲んだりするたびに歯は溶かされており(脱灰)、唾液がそれを修復する(再石灰化)ことで歯に穴があかないように守っています。
唾液の役割はとても大切なもので、唾液がないと虫歯菌のだす酸が中和されずに口の中が酸性に傾いたままになり、結果として虫歯になってしまいます。
虫歯になりやすい人
・磨き残しが多い人
虫歯菌がすみつく歯垢を溜めないために歯磨きをしていますが、歯磨きだけでは歯垢は完全に取り除くことはできません。
しっかり磨いているつもりでも、実際は7割ほどしか歯垢除去できていません。デンタルフロスや歯間ブラシを使って、磨き残しがないように磨きましょう。
・だらだら食べをしている人
おやつや甘いものを食べると虫歯になるイメージがあるかもしれませんが、それよりもダラダラと食事をするほうが虫歯になりやすいです。
アメやガムを長時間口の中に入れていたり、あまいジュースを飲み続けていると、唾液による再石灰化ができずに虫歯になってしまいます。
・元から虫歯菌が口腔内に多い人
口の中に虫歯菌が多い人がおり、その人は虫歯になりやすくなってしまいます。唾液検査などで虫歯になりやすいかどうか調べることもできます。
・歯の質がやわらかい人
歯はエナメル質に覆われていますが、そのエナメル質が生まれつきやわらかい人がいます。歯は脱灰と再石灰化を繰り返して硬化していくので、永久歯が生えたばかりのお子様などにも当てはまります。
・唾液の分泌量が少ない人
唾液の量が少ないと歯の再石灰化が行われず、虫歯になりやすくなってしまいます。
持病の服薬などで唾液量が少なくなってくる人や高齢になると唾液が出にくくなるので、唾液腺をマッサージしたり、ガムを噛むなどして、唾液を出すようにしましょう。
虫歯リスクの高い食べ物
虫歯リスクの高い飲食物を表にまとめました。甘い食べ物だけが虫歯の原因ではないんです。
表を参考にして、食生活を見直してみましょう。
「ダラダラ飲み」していませんか?
甘い飲み物をダラダラ飲んでいると、口の中は常に虫歯菌の餌となる糖分でいっぱいになります。甘い飲み物を飲む際には気をつけましょう。
感染根管治療
虫歯が重度に進行すると、歯の中心にある歯の神経、歯髄を抜く根管治療をします。
歯の神経を抜いた方がよい症状や治療法などをみていきましょう。
歯の神経を抜いた方がよい状態
・歯に激しい痛みがある
虫歯が深く進行すると中心にある神経にまで達し、激しい痛みを感じます。
・歯茎から膿がでている
歯の神経が細菌におかされて炎症がおこり、膿がではじめている状態だと、神経が死んでしまっている可能性が高いので、神経を抜いて消毒治療をしなければいけません。
・冷たいものが長くしみる
知覚過敏でも冷たいものや熱いもので痛みを感じることがありますが、歯の神経が痛んでいる場合は、長く痛みが続いたりしみる感じがします。
・噛んだときに痛みがある
食事などで噛んだときに、内部で痛みを感じるような場合は歯の神経まで虫歯菌が到達している可能性があり、神経をぬいた方がよいです。
治療した歯がしみるのはなぜ?
神経がある歯を削ると、必ず削った分だけ神経に近くなります。その結果、どうしても神経に近いところまで削ることになり、治療後は軽い痛みがでたり、しみたりするのです。
しみなくなるまでの期間もそれぞれの歯により、また、人によって様々です。1~2週間でおさまるものから半年~1年くらいかかる場合もあります。
症状に応じてご相談ください。
治療後、しばらく時間が経過したところ
(第二象牙質ができたおかげでしみなくなる)
体質に合わない金属
身体に合わない金属もあります
むし歯を治療する際、一般的には金属をつめます。しかし、口の中でできる酸等によって絶えず腐蝕・さび・溶解の危険にさらされています。さびたり、体に合わない金属は、アレルギーの原因になると指摘されています。
鎌倉ハート歯科クリニックでは、「患者さんそれぞれの身体に合わない金属は使わない治療」を心がけております。